100年経営アカデミー後期 5日目 開催報告
2018年1月10日
昼休みをはさみ、2限目には受講生による最終発表を行いました。
テーマは「FSX社の20年後のファミリーとビジネスの在り方を考える」。
受講生にはあらかじめテーマをお伝えしており、本日の発表に向けてそれぞれ準備をしてきていただきました。3つのグループに別れて発表を行いましたが、それぞれ視点が異なり、大変面白い内容となりました。
1つめのグループは、FSX社の次なる市場は“介護業界”である、と考えました。FSX社の最大の強みである「抗菌」の技術を活かし、施設ではなく在宅の要介護者にとって需要が増加し、売上全体の3割を占める大きな事業となるであろう、と発表しました。
2つめのグループは、FSX社の経営体制について。ホールディングス化し、ご子息には新規事業を担う子会社の経営を任せるところから始めたほうが良いのではないか、と提案しました。ホールディングスの体制をとることで、ご子息以外の次期幹部候補の育成も同時に行うことができ、経営基盤が強化されます。
3つめのグループは、FSX社は今後広域化を促進し、国内は勿論のこと海外への展開も強化していくだろうと予測しました。特に国内については同業をM&Aすることによって支店を全国へ増やし、業界のトップへ躍り出るであろう、と発表しました。
3限目は、「ファミリービジネス概論」の総まとめとして、「理念の重要性」というテーマで後藤代表理事による講義を行いました。
ファミリービジネスを永く守り続けていく上で重要となるのが“創業者精神”です。事業承継とは、ただ単に経営の仕組みを承継するのではなく“創業時の想い”を承継している、という点を強調しました。
また、長寿企業には古くから伝わる「家訓」が存在しています。家訓とは、その家を守り存続させていくために、子孫への戒めとして当主が書き残したものです。家訓とほぼ同じ意味をもつものとして「家憲」がありますが、後藤代表理事が言うにはほとんど同じ定義をもつそうです。
実在する渋沢家の家訓や三井家の家憲などを紹介しながら、その存在が実際にファミリービジネスを救った事例なども共有し、創業者精神を守り伝えることがいかに重要であるかを説明しました。
講義終了後には、修了式を兼ねた懇親会を行いました。受講生からは講義の学びや気付きなどの感想を発表し、後藤代表理事やハリウッド大学院大学の山中理事長、横澤教授からはねぎらいの言葉をいただきました。
これにて、100年経営アカデミー2017年度の講座が終了しました。
2018年度の講座については、只今調整をしておりますので、確定次第お知らせをさせていただきます。





