第2回視察ツアー「法師旅館&前田家ゆかりの地」 2016年11月1日 2016年10月12日・13日、第2回視察ツアーを開催いたしました。 前回の滋賀県近江商人の視察に続き、今回は「法師旅館&前田家ゆかりの地」と題し 法師旅館をはじめ、石川県の老舗企業など全4箇所をまわり、背景にある文化・歴史を学びました。 今回は、100年経営研究機構の理事長、理事、監事を始め、100年経営研究機構の会員様、 全国の若手経営者の皆様にご参加いただきました。 1日目は、1300年の歴史を誇る、石川県粟津温泉にある、法師旅館を訪れました。 後藤代表理事の調べによると、1,000年続く企業は日本には21社あり、 法師旅館は一時期は「世界で一番長く続いている旅館」として、ギネス記録をもっていたそうです。 今回法師旅館では、46代目当主である法師善五郎様より「何故1,300年もの永きに渡り、 企業や家が続いてきたのか」をメインテーマに事業継承や、家憲などについてお話いただきました。 法師善五郎様のお話によると、自分の代のことだけを考えるのではなく、地域社会への貢献や、 先代から受け取ったものをさらに良いものにして次の代に繋げるという思いを第一に持って取り組んでこられたそうです。 また、時代の流れに合わせて様々な取り組みを行ってきたが、うまくいくことの方が少なかったが、 それでも、今後も続けていくために1,300年の伝統を大切にしながら革新も行っていきたい、 と考えていらっしゃるようです。 その後法師旅館にて懇親会を兼ねた食事会を行い、1日目は終了いたしました。 2日目は、まずは成巽閣という加賀前田家の奥方御殿を訪問いたしました。 成巽閣は、加賀藩13代藩主である前田斉泰が、生母のために1863年に兼六園の敷地内に建てられた御殿で、 国の重要文化財にも指定されています。 現在では、歴史博物館として一般公開されており、 当時から維持されているお部屋を見学しつつ前田家の歴史について学びました。 午後からは、慶応元年創業の、不室屋 本店に訪れました。 不室屋さんは、加賀百万石の地 金沢で生まれた「すだれ麩」をはじめとする「車麩」などの焼き麩、 手技の「細工麩」などを製造、販売する150年の歴史を誇る老舗企業です。 今回は、6代目の不室康昭氏に、これまでの不室屋の歴史と経営についてご講演いただきました。 歴史的背景により、当時では考えられなかった麩を店頭販売するという手法を業界で初めて取り組み、 その後新商品の開発、百貨店への出店、カフェ業態の店舗を出店するなど、 伝統を守りつつ新たな革新を起こし続けてこられたそうです。 そして、経営者の役目は今の会社を次の代に渡すことであるとして、 「これからも新しいことにチャレンジしつつも少しずつ企業規模を拡大していきたい。」と語っておられました。 そして、最後の視察先、北國銀行に訪問いたしました。 まずは、後藤代表理事による講義を行い、それぞれの企業に見られた共通点と2日間の学びを整理し、理解を深めました。 最後には、北國銀行の杖村代表取締役専務にもご参加いただき、これからの100年企業を生み出すためにスタートした 新たな融資や経営支援制度についてお話いただき、参加者も含め意見交換を行いました。 全ての行程を終了し、それぞれ参加者同士感想を述べ、後藤代表理事に総括いただき、終了いたしました。 次回は来年の開催となります。 詳細は改めてご案内いたします。 ツイート