活動報告

2025年12月16日

2025年11月11日、秋田県の長寿企業・ヤマモ味噌醤油醸造元 / 高茂合名会社の代表社員で七代目にあたる高橋泰さんを迎え、第106回100年経営研究会を開催しました。

1867年、初代・茂助の創業から発酵文化を礎として歩んできた同社は、清流・皆瀬川の恵みと上質な米を背景に、代々「開拓者精神」と「技術的探究心」を受け継いできました。10年にわたる試験醸造の末に特許微生物〈Viamver®酵母〉を発見し、日本醸造学会での発表へとつなげるなど、味噌・醤油の枠を超えた研究と商品開発に挑戦。さらに蔵・庭園・茶室・ギャラリー・レストランを融合した文化拠点「ヤマモガーデン」を整備し、地域の歴史と美意識を現代に再構築するカルチュラルツーリズムを推進するなど、伝統を“革新しながら継ぐ”取り組みを重ねてきました。

今回の研究会では、当初は建築の道を志しながら27歳で家業を継いだ高橋さんより、家業の再定義と地域に根ざしたブランドづくり、発酵を軸とした新しいガストロノミーの展開、そして次の100年に向けた“文化と経営の融合”について、具体的な事例やデータを用いてお話しいただきました。