100年経営アカデミー3日目 開催報告 2017年6月27日 6月24日(土)六本木のハリウッド大学院大学にて、100年経営アカデミーの3日目を行いました。 1限目は、後藤俊夫代表理事による講義を行いました。 前半では、2日目に行われた「リスクマネジメント」の講義の続きとして、 「長寿企業の非“常識”」について学びました。 「長寿企業の非“常識”」とは、一般企業にとっては非常識でも、 長寿企業にとっては常識であるということを意味しています。 具体的には「本物重視であること」「“次代に”何を残すかという考えを持っていること」 「利害関係者全てが共同体(パートナー)という考え方」などが挙げられる、 と後藤代表理事より話しがありました。 その中でも特に、競合他社ですらパートナーであるという考え方は、 営利が目的ではない長寿企業ならではの“常識”であることが分かりました。 また、長寿ゆえのマイナス要因や課題などについても触れ、 長寿企業だからといって必ずしも良いというわけではない、と共有がありました。 そして後半は「家訓・家憲」をテーマとして、実際の長寿企業の家訓・家憲を例に取り上げ、 その特徴について分析していきました。 家訓・家憲は、企業理念とは根本的に異なり、経営者の“情念”を元に、失敗を繰り返さないために作られており、 創業者(或いは家訓制定した後継者)の血の滲むような強い想いが脈々と受け継がれていることを学びました。 2限目は、特別講師として株式会社人形町今半 取締役副社長の髙岡哲郎氏にご登壇いただきました。 「今半」は1895年に創業されたすき焼き屋です。 前回の「ちんや」同様に、2001年のBSE(狂牛病)発生時には大変な状況が続いたといいます。 BSE問題以外にも、長く続く企業だからこそ起こる様々な問題を乗り越え、 現在売上は右肩上がり、新卒離職率0%を達成した「今半」の“理念経営”について、 ケーススタディも交えてお話しを伺いました。 「今半」では、“お客様第一主義=社員第一主義”を何よりも重視。 何か問題が起きればその原点に戻る、そういう揺るぎない軸が全社員(1,189名)に浸透しており、 また浸透させるための様々な工夫をされているそうです。 ケーススタディでは、「BSE発生時」「お客様からクレームが入った時」 自分ならどのように対策をとるか受講生それぞれが考え発表した後、 「今半」で実際にとられた解決策についてお話しいただきました。 お客様第一主義という揺るぎない軸があったからこそ、答えにたどり着いたそうです。 3限目は、「経営者の役割」についてグループに分かれてディスカッションを行いました。 どの時代、どの国においても、成功する経営者の本質に変わりはないということが事例を通して分かり、 更に学んでいかねばならないと受講生一同決意を固める場となりました。 講義終了後は懇親会を実施し、講師を交え質問や意見交換を行いました。 次回4日目は、7月8日(土)に石川酒造株式会社代表取締役の石川彌八郎氏を特別講師に迎え、 「マーケティング」をテーマに学んでまいります。 ツイート