『100年経営アカデミー』開講報告 2017年5月29日 5月27日(土)、六本木のハリウッド大学院大学校内にて、 ハリウッド大学院大学と100年経営研究機構共催「100年経営アカデミー」を開講いたしました。 本アカデミーは、全15講義(計5日)から成り、「企業はどうすれば長く良く続いていくのか」という点について、 体系的に学んでいく日本初の講座です。 開講初日より、全国から様々な経営者にお集まりいただき、学びを深めました。 1限目の前半には本アカデミー開講式を行いました。 ハリウッド大学院大学理事長の山中祥弘氏よりご挨拶を頂戴し、 当機構代表理事後藤俊夫より、 「日本の長寿企業は世界の関心の的であり、その長寿企業の強さは私達の想像以上です。 今回は長寿企業について体系的に学ぶ初の試みであり、ここに集った皆様はその一期生として、 誇りを持ちしっかりと学んで欲しい」と激励の言葉がありました。 1限目の後半は、ハリウッド大学院大学教授の横澤利昌氏より “ハリウッド大学院大学の美の哲学と老舗経営の美学”についての講義を行いました。 ハリウッドでは、「美」について“精神美”“健康美”“容姿美”“服飾美”“生活美”“環境美”と段階があると考えており、 これらを「美の哲学」と総称しています。 老舗経営は「美」と無関係のようにみえますが、「美の哲学」の各段階に当てはめることができるといいます。 ハリウッドの考える「美の哲学」と老舗経営とが、どのように関連しているのか、 ホスピタリティの定義とともに説明がありました。 2限目は、後藤俊夫代表理事より「長寿企業の概要」の講義を行いました。 まず長寿企業を学ぶ上で頻出する言葉の定義や、学術的な意義について整理をしました。 次に、各界から注目を浴びている“老舗研究団体”の紹介とその実態についての説明がありました。 日本には25,000社を超える老舗企業がある一方で、それらを研究する団体は多くはありません。 老舗企業の研究・考察を活発的に深めていく本アカデミーの社会的な価値について、再認識をしました。 その後、長寿企業の実件数・職種別の分布・地理的な分布・世界比較について具体的に学び、 長寿企業トップ10社の内、9社が日本企業であり、そのほとんどがファミリービジネスであることを認識しました。 3限目には、「どうして日本には長寿企業が多いのか」という点について、 2つのグループに分かれてディスカッションを行いました。 「日本には家長をトップにした家族的意識が強く、血をつなぐことを大事にしてきたため」 「近江商人に見られる商人道が根付いているため」 「日本には儒教や神道の学びである、利益よりも“人”を大切にするという文化があるため」 「但し、戦後の核家族化の影響で今後の長寿企業は形を変えていくのではないか」などの意見を共有しあいました。 後藤代表理事からは、その意見に対する補足として、 “家”や“文化”の定義や、日本的な儒教・仏教の考え方、また封建制社会のメリットなどについて話があり、 熱気も冷めやらぬまま講義は終了となりました。 講義後はハリウッド大学院大学12階に場所を移し懇親会を行い、 これから全5日間に渡り共に学んでいく仲間や先生方との交流を深めました。 次回は、6月10日(土)11:00~16:00にハリウッド大学院大学にて開催いたします。 すき焼きの老舗である「ちんや」6代目当主である、住吉史彦氏をゲスト講師にお迎えし、 更なる学びを深めてまいります。 ツイート