第8回研究会「中国が求める100年経営」 2017年3月24日 2017年2月24日(金)東京都渋谷区にて、 第8回研究会「中国が求める100年経営」を実施いたしました。 今回は、当機構の代表理事であり、100年企業研究の世界的権威である後藤俊夫より基調講演を行い、その後年初の交流会を開催しました。 はじめに、中国での講演や日本の老舗企業視察ツアーのコーディネートなど、 当機構への依頼はさらに増加している背景について後藤代表理事より説明がありました。 2016年3月の全国人民代表大会の政府活動報告にて、「工匠精神」(日本の「職人精神」の意)が掲げられたこと、 また2016年12月、中国経済工作会(2017年経済方針決定会合)にて「百年老店」という言葉が使われたことが きっかけとなっています。 また後藤代表理事は、中国経済工作会において「百年老店」が使われたことには ひとつの大きな意味があると言います。 1991年の国有企業の民営化の際、一定の条件をクリアした約1600の老舗企業を「中華老字号」と 位置づけましたが、経営状況の芳しくない企業が大半だったそうです。 このような実態の「中華老字号」とは一線を画し、新しく「百年老店」を使ったところに 中国の長寿企業を増やしたいという意思が表れているのではないか、と解説がありました。 中国では、“未来の100年企業”も存在感を増しています。 1983年に夫婦二人で始まった「大午集団」は現在3900人規模の組織で、事業も創業当初からある酪農以外に 酪農製品、教育事業、ホテルやレジャーランド等のサービス業など、多岐に渡って展開しています。 三権分立が整備されていること、役員選びの際の選挙権が勤続年数に応じて付与されていることも、これまでの中国企業には見られなかったユニークな点です。 また、近年中国では、関係する親族の資産管理や教育を行う機関としてファミリーオフィスを設置する企業が出てきています。 後藤代表理事は「きちんとした経営するための工夫でしょう。日本の老舗も学べることがあるのではないでしょうか。」と締めくくりました。 交流会では、当機構監事の小西氏より「事業承継ワーキンググループ」の立ち上げについて 説明があり、約200万社の中小企業が10年以内に直面する事業承継についての情報を まとめ発信していくことが確認されました。 また、正会員である株式会社ネットショップスタジオの桑田氏、株式会社バースデーの山名氏より、当機構入会のきっかけや当機構で学んだことについてお話しいただきました。 おふたりからは、「経営者とはどうあるべきかの根幹に触れることができ、100年経営研究機構で学べば真の経営者を目指していけると感じた」「老舗企業の研究者・経営者から直接お話を聞けるのが大きな魅力だ」と嬉しいお声を頂戴しました。 今後も、会員の皆様よりお話いただく機会を定期的に設けていく予定でございます。 ======================================= 【第9回研究会のお知らせ】 次回は4月7日(金)AP渋谷道玄坂 渋東シネタワー11階 Hルームにて開催します。 トヨタ自動車取締役や北米トヨタ自動車社長を歴任し、現在、株式会社パソナの副会長で 当機構理事である大髙英昭より「トヨタの100年経営と世界」をテーマに講演を行います。 奮ってご参加ください! お申込みはこちらから。 ======================================= ツイート