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後藤代表理事より「新年のご挨拶」

2018年1月5日

2018年の新年のご挨拶として、後藤俊夫代表理事より
以下の通りご挨拶申し上げます。

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新年のお慶びを申し上げます。
旧年中は大変お世話になり、改めて深くお礼申し上げます。
2016年に発足した100年経営研究機構は既に3年目に入り、諸活動が大きく前進する1年でした。
機構は、長寿企業のデータベース化、企業永続ノウハウの体系化・発信、さらに新たな経営スタンダードの発信を目的とし、息の長い活動を続けます。定期的活動として、各種研究会、現地視察では老舗企業、ベンチャー経営者など多彩な顔ぶれで交流の輪が広がりつつあります。
2017年の新たな活動として、ハリウッド大学院大学の協力を得て100年経営アカデミーを共催致しました。
2017年の活動ハイライトを以下ご紹介しますので、ご関心のある項目について詳細は本ホームページのリンク先をご参照ください。


【定例研究会】
 定例研究会では、 2016年に引き続き100年企業の経営者、有識者にご登壇いただき実施いたしました。
昨年は、2月24日に第8回研究会「中国が求める100年経営」を実施し、講師を務めました。
4月7日に第9回研究会「トヨタの100年経営と世界」を実施し、株式会社パソナの副会長である大髙英昭副代表理事が講師として、自らの長年にわたる体験を踏まえて講義を行いました。
 9月19日に開催された第10回研究会「陽明学から見た、100年企業における共通項」では、一般社団法人中斎塾フォーラムの深澤賢治塾長を講師に迎え、 100年企業と陽明学の共通項についてご講演いただきました。
 12月13日の第11回研究会「~キッコーマン創業家、高梨家の事例に学ぶ~ 100年経営と企業ガナバンス」では、当機構の高梨一郎理事に、300年以上続くキッコーマン創業家の一つであり、NPO法人ファミリービジネスネットワークジャパン理事長としての豊富な体験と知識を踏まえて講義を行いました。


【現地視察】
 当機構では、毎年2回の現地視察を実施しており、実際に現地に赴いて施設見学をし、また長寿経営の秘訣について各関係者から直接お話しを伺うことができるということで、大変好評の企画となっております。
 5月9日・10日には「近江商人視察ツアー 2017」を実施し、近江商人発祥の地である滋賀県において、三方よしの精神、並びに、 近江商人についてより深く学びました。「八幡商人」のルーツと長寿経営の秘訣を学ぶべく全国各地から経営者を中心とする皆様にご参加いただき資料館の視察や老舗企業見学や講義を行いました。
 10月18日・19日には「金沢視察ツアー 2017」を実施し、1300年の歴史を誇る温泉旅館“法師”、金沢最古の料亭“つば甚”、350年の伝統を守る“大樋焼”、地元企業の永続を支える“北國銀行” を視察し、「なぜ、永く続くことが出来たのか」「永く続けるための秘訣は何か」を学びました。


【100年経営アカデミー】
 2017年5月より、ハリウッド大学院大学との共催講座として 「100年経営アカデミー」を開講いたしました。
“100年経営を科学する”をテーマに、長寿企業から永く続くための経営の秘訣を体系的に学び、経営の中で実践していくことを目的とした、日本で初の講座です。
 本アカデミーは、前期・後期各15回の講義で構成され、前期プログラムは「100年経営概論」をテーマに、 5月27日開講し、メイン講師をつとめる他、現役の老舗企業の経営者にもゲストスピーカーとして登壇いただき、講義やケーススタディ、ディスカッションも交えた多彩なプログラムとなりました。
 後期は「ファミリービジネス概論」 をテーマに10月14日開講し、日本経済大学准教授である落合康裕顧問と共にメイン講師をつとめる他、前期同様に多彩なファミリービジネス経営者にもゲストスピーカーとして登壇いただきました。全15講座を通して、ファミリービジネスの「事業承継」「ガバナンス」「 事業戦略」「理念」について学びを深めることができました。


【その他特別活動】
 9月16日に第2回年次総会を開催しました。
 全国から約150名の方にお集まりいただき、2016年度の活動報告と合わせて、今後の活動について発表いたしました。
冒頭、当機構の原点となる長寿企業のデータを改めて披露し、100年超企業が日本にどれだけ存在するのか、“長寿大国にっぽん”が国際的に関心を集めている理由などご説明いたしました。
 最高顧問の野田一夫先生からは、海外諸国とも連携し、当機構の意義を国際的に広めていって欲しいという激励の言葉をいただきました。 続いて“1年間の活動発表”と称して、
・100年経営と近江商人
・100年経営と時代が求める資本主義の在り方
・100年経営とソーシャルビジネス
・100年経営と中国(時間の都合で省略)
・100年経営アカデミー
という5つのテーマで、当機構会員とゲストの方々より発表を行いました。
 それぞれの発表に対して、最高顧問の新将命先生、後藤俊夫代表理事、大高英昭副代表理事、石原明理事よりコメントをいただき、全体での学びを深めました。
 内容が盛りだくさんの総会となりましたが、参加者の皆様とこの1年の充実した歩みを共有し、当機構の今後更なる発展へ向けて共に進んでいくための良い場となりました。

 5月31日〜6月2日、第12回「平和と繁栄のための済州フォーラム」が韓国済州島の済州コンベンションセンターで開催され、パソナ副会長・元北米トヨタ自動車社長である当機構の大高英昭副代表理事が「アジア長寿企業の新価値創造と経営者哲学」について講演を行いました。本フォーラムは、「アジア版ダボス会議」として位置付けられ、ゴア元アメリカ副大統領、メガワティ元インドネシア大統領、ジャン現フランス国家改革担当大臣等の多くの前現職リーダーが参加する他、69カ国から4,000名余が参加して開催されました。

 5月24日、南青山リーダーズ株式会社と100年経営研究機構の協業が発表されました。
 両者は永続経営を志す経営者や経営実務者にとって価値のあるノウハウを発信するために協業を開始します。
 主な協業内容として、南青山リーダーズの情報サイト「リーダーズオンライン」における100年経営研究機構の活動を通じた老舗企業や伝統文化の紹介が挙げられます。

 この他、中国政府が中国企業に対して工匠精神を学ぶことを発表したことを受け、これまでに25回中国人視察団の視察を受け入れ、述べ1000名に及ぶ中国人経営者に日本の老舗企業に関する講義やツアーの企画、並びに中国での講演を行ってまいりました。中国に限らず世界各国が日本の長寿企業と長寿経営に寄せる関心は非常に強く、今後ともこうした講演要請は増大傾向が続くと予想されます。

このホームページを訪れていただいた皆様の100年経営研究機構に対するご参加・支援を心からお待ちしております。
2018年が皆様にとって、より良い1年でありますように
100年経営研究機構の諸活動が更に前進しますように、よろしくお願い申し上げます。


2018年1月1日
一般社団法人100年経営研究機構
代表理事
後藤 俊夫